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H17-23-イ 特-実施権


■ H17-23 枝(イ) ■   特-実施権

<問題>
 特許権及び実施権に関し,次の(イ)~(ト)のうち,正しいものは,いくつあるか。

(イ) 特許権者との契約により独占的実施が認められた通常実施権者は,特許権を侵害する者に対して,差止請求権及び損害賠償請求権を行使することができる。






<解答>
答え: × (特100条,セットブラシ事件(大阪地判昭59・12・20))

解説: 
 独占的通常実施権者に差止請求権・損害賠償請求権が認められるかが問題となる。結論として,差止請求権は行使できないが,損害賠償請求権は行使できる。
 よって,本枝は誤り。

Point!
1.差止請求権について
 まず,独占的通常実施者は固有の差止請求権はありません。なぜなら,独占的通常実施権は,法上は,普通の通常実施権となんら変わるものではないのです。また,通常実施権は排他性のない債権的性格に過ぎず,特100条の文言上も,通常実施権者による差止請求は認められていないからです。
 次に,通常実施権者には,原則として差止請求権の代位行使は認められないものと解します。なぜなら,通常実施権の許諾契約においては,通常実施権者が特許権者の侵害者に対する差止請求権を代位行使することによって,特許権者の通常実施権者に対する債務の履行が確保される関係に立たないため,被保全債権が存在しないことになるからです。 
 ただし,独占的通常実施権の許諾契約において,特許権者が通常実施権者に,第三者の侵害行為を排除して独占的な特許発明の実施を確保することを契約上の義務として明示的に負担している場合には,通常実施権者は特許権に基づく差止請求権を代位行使することができると解します。なぜなら,この場合には,当該特約が被保全債権になるからです。 
 本問では,特約についての記載はないことから,原則どおり差止請求権は行使できません。よって,本枝の差止請求権を行使できるとする点は,誤りです。

2.損害賠償請求権について
 独占的通常実施権者は,事実上市場を独占できる「法律上保護される利益」(民709条)を有しています。したがって,侵害行為により独占的通常実施権者の法的利益が侵害されており,不法行為の成立が認められます(民709条)。したがって,独占的通常実施権者は損害賠償請求をすることができます。よって,本枝の損害賠償請求権が行使できるとする点は,正しいです。


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H17-23-ロ 特-実施権


■ H17-23 枝(ロ) ■   特-実施権

<問題>
 特許権及び実施権に関し,次の(イ)~(ト)のうち,正しいものは,いくつあるか。

(ロ) 特許出願に係る発明の内容を知らないで自らその発明をし,特許出願の際現に日本国内においてその発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は,その具体的な実施形式に限り,その特許出願に係る特許権について通常実施権を有する。






<解答>
答え: × (特79条,ウォーキングビーム炉事件(最判昭61・10・3))

解説: 
 先使用権者は,実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において,その特許出願に係る特許権について通常実施権を有する(特79条)。ここで,「発明の範囲内」とは,当業者が客観的に認識しうる発明と同一性の認められる範囲をいい,必要な材料の変更,設計変更などは許される。状況に応じて実施態様の変更をしなければ実施を継続できない場合があり,公平の理念からも先使用権者の保護に欠けることとなるためである。
 したがって,出願前から実施をしていた者は,具体的な実施形態に限らず法定通常実施権を有する。
 よって,本枝は誤り。



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H17-23-ハ 特-実施権


■ H17-23 枝(ハ) ■   特-実施権

<問題>
 特許権及び実施権に関し,次の(イ)~(ト)のうち,正しいものは,いくつあるか。

(ハ) 専用実施権の設定の登録がなされると,設定行為で定めた範囲内において,特許権者と専用実施権者とが特許発明の実施をする権利を共有する。






<解答>
答え: × (特68条ただし書)

解説: 
 特許権者は,業として特許発明の実施をする権利を専有する(特68条本文)。しかし,その特許権について専用実施権を設定したときは,専用実施権者がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については,この限りでない(特68条ただし書)。したがって,専用実施権の設定の登録により,専用実施権者と特許発明の実施をする権利を共有することはない。
 よって,本枝は誤り。



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H17-23-ニ 特-実施権


■ H17-23 枝(ニ) ■   特-実施権

<問題>
 特許権及び実施権に関し,次の(イ)~(ト)のうち,正しいものは,いくつあるか。

(ニ) 許諾による通常実施権者は,特許権者に対して,当該通常実施権の設定の登録手続を請求する権利を有する。






<解答>
答え: × (押抜工法事件(最判昭48・4・20))

解説: 
 許諾による通常実施権者に,登録請求権があるかが問題となる。
 ここで,通常実施権の成立にあたって設定登録は必要とされない(特78条1項・98条1項各号)。また,通常実施権は特許権者に対する不作為請求権であり,登録による第三者対抗要件という排他的性格を与えなければ目的を達成しえないものではないため,登録をするか否かは,契約当事者間において自由に定めうる事項である。したがって,その設定登録をする旨の特約が存在しない限り,通常実施権者は,特許権者に対し,設定登録手続を請求することはできないと解する。
 よって,本枝は誤り。



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H17-23-ホ 特-実施権


■ H17-23 枝(ホ) ■   特-実施権

<問題>
 特許権及び実施権に関し,次の(イ)~(ト)のうち,正しいものは,いくつあるか。

(ホ) 株式会社である特許権者が他の株式会社と合併して消滅した場合でも,移転の登録がなされるまでは,存続会社又は新設会社への特許権の移転の効力が生じることはない。






<解答>
答え: × (特98条1項1号かっこ書)

解説: 
 特許権の移転は登録しなければ効力を生じないが,一般承継の場合はこの限りではない(特98条1項1号かっこ書)。ここで,会社の合併は,一般承継の一つである。したがって,会社の合併の場合には,特許権の移転登録なしで移転の効力は生じる。
 よって,本枝は誤り。



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H17-23-ヘ 特-実施権


■ H17-23 枝(ヘ) ■   特-実施権

<問題>
 特許権及び実施権に関し,次の(イ)~(ト)のうち,正しいものは,いくつあるか。

(ヘ) 特許権の移転の登録により,当該特許権の過去の侵害行為により発生した損害賠償請求権も同時に移転する。






<解答>
答え: ×

解説: 
 特許権は財産権であり移転することができる(特98条1項1号)。一方,損害賠償請求権も移転可能な可分債権である。しかし,特許権と損害賠償請求権は異なる権利である。したがって,特許権が移転したとしても,損害賠償請求権が付随して移転することはない。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 損害賠償請求権は,特許権侵害を原因に生じるものですが,いったん発生してしまえば,特許権者と侵害者の間の単なる金銭債権にすぎません。そのため,当該金銭債権のみを譲渡することも可能ですし,特許権が譲渡されても付随して移転されるものではありません。



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H17-23-ト 特-実施権


■ H17-23 枝(ト) ■   特-実施権

<問題>
 特許権及び実施権に関し,次の(イ)~(ト)のうち,正しいものは,いくつあるか。

(ト) 特許権を目的とする質権は,被担保債権の弁済により直ちに消滅の効力が生じる。






<解答>
答え:  (特98条1項3号)

解説: 
 特許権を目的とする質権は登録しなければ効力を生じないが(特98条1項3号),担保する債権の消滅による場合はこの限りではなく,直ちに効力が生じる。かかる質権は担保物権であり,被担保債権の付従性により,当然に消滅するからである。
 よって,本枝は正しい。



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