H17-30-1 不-営業秘密についての不正競争


■ H17-30 枝1 ■   不-営業秘密についての不正競争

<問題>
 甲会社は,古来,日本酒の効率的な醸造方法を使用している。甲会社は,この醸造方法を甲会社の役員と技術者以外には知られないように厳重に管理している。不正競争防止法に規定する不正競争に関し,次のうち,最も適切なものは,どれか。

1 甲会社は,この醸造方法を使って日本酒の醸造を行っている工場で,見学会を開催している。この見学会に参加した競合する近所の酒造会社の社長乙は,見学会で得た知識から同じ醸造方法を利用することとした。この乙の行為は不正競争となる。






<解答>
答え: × (不競2条1項4号)

解説: 
 甲会社は,日本酒の効率的な醸造方法を甲会社の役員と技術者以外には知られないように厳重に管理しているため,①秘密管理性②有用情報性③非公知性,が認められ,当該醸造方法は営業秘密といえる(不競2条6項)。しかし,乙は見学会で得た知識から同じ醸造方法を利用することとしたにすぎず,「不正取得行為」(不競2条1項4号)を行ったわけではない。したがって,乙の行為は不正競争とならない。
 よって,本枝は不適切。

Point!
 本問では,「乙は見学会で得た知識から同じ醸造方法を利用することとした」とありますが,問題文の柱書には「醸造方法を甲会社の役員と技術者以外には知られないように厳重に管理している」とあります。すなわち,乙は競合する酒造会社の社長であることから,見学会で当該醸造方法を悟ったという題意であり,非公知性の要件で肢を切るのは不当でしょう。


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H17-30-2 不-営業秘密についての不正競争


■ H17-30 枝2 ■   不-営業秘密についての不正競争

<問題>
 甲会社は,古来,日本酒の効率的な醸造方法を使用している。甲会社は,この醸造方法を甲会社の役員と技術者以外には知られないように厳重に管理している。不正競争防止法に規定する不正競争に関し,次のうち,最も適切なものは,どれか。

2 甲会社の日本酒の醸造方法は,人体の健康に対する悪影響を与える虞がある。甲会社の従業員丙は,その事実を新聞社に伝えた。この丙の行為は不正競争となる。






<解答>
答え: × (不競2条6項)

解説: 
 不競2条6項に規定する「有用な技術上の又は営業上の情報」とは,当該情報自身が事業活動に使用・利用されることによって経費の節約,経営の効率の改善等に役立つことが必要である。一方,企業の脱税,有害物質を垂れ流している等の反社会的な行為は事業活動に有用な情報であるとはいえない
 本問において,人体に悪影響がある虞があるとの「事実」の内部告発は有用な営業上の情報ということはできない。したがって,丙の行為は不正競争とならない。
 よって,本枝は不適切。



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H17-30-3 不-営業秘密についての不正競争


■ H17-30 枝3 ■   不-営業秘密についての不正競争

<問題>
 甲会社は,古来,日本酒の効率的な醸造方法を使用している。甲会社は,この醸造方法を甲会社の役員と技術者以外には知られないように厳重に管理している。不正競争防止法に規定する不正競争に関し,次のうち,最も適切なものは,どれか。

3 甲会社の技術主任丁は,日本酒の醸造方法の改良を検討しようと思って,甲会社の醸造方法に関する資料を自宅に持ち帰った。甲会社では,かかる資料の社外持ち出しを厳に禁止している。この丁の行為は不正競争となる。






<解答>
答え: × (不競2条1項7号)

解説: 
 営業秘密の保有者からその営業秘密を示された場合において,図利加害目的で,その営業秘密を使用する行為は,不正競争となる(不競2条1項7号)。
 本問においては,甲会社の技術主任丁は営業秘密の保有者である甲社から営業秘密を示されているが,醸造方法の改良を検討しようと思っており,図利加害目的で使用するとはいえない。したがって,この丁の行為は不正競争とならない。
 よって,本枝は不適切。



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H17-30-4 不-営業秘密についての不正競争


■ H17-30 枝4 ■   不-営業秘密についての不正競争

<問題>
 甲会社は,古来,日本酒の効率的な醸造方法を使用している。甲会社は,この醸造方法を甲会社の役員と技術者以外には知られないように厳重に管理している。不正競争防止法に規定する不正競争に関し,次のうち,最も適切なものは,どれか。

4 甲会社の技術主任丁は,友人で醸造学の研究をしている大学教授に甲会社の醸造方法に関する資料を提供し謝礼を受領した。この丁の行為は不正競争となる。






<解答>
答え:  (不競2条1項7号)

解説: 
 営業秘密の保有者からその営業秘密を示された場合において,図利加害目的で,その営業秘密を…開示する行為は,不正競争となる(不競2条1項7号)。
 本問においては,丁は,友人に資料を提供し謝礼を受領しているため,客観的に「不正の利益を得る目的」が推認される。したがって,この丁の行為は不正競争となる。
 よって,本枝は適切。



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H17-30-5 不-営業秘密についての不正競争


■ H17-30 枝5 ■   不-営業秘密についての不正競争

<問題>
 甲会社は,古来,日本酒の効率的な醸造方法を使用している。甲会社は,この醸造方法を甲会社の役員と技術者以外には知られないように厳重に管理している。不正競争防止法に規定する不正競争に関し,次のうち,最も適切なものは,どれか。

5 甲会社の技術主任丁は,甲会社を辞め,競合する酒造会社戊に就職した。この丁の行為は不正競争となる。






<解答>
答え: × (不競2条1項7号)

解説: 
 不競2条1項7号の規定では,図利加害目的が必要である。ここで,競合会社に転職するという行為自体は自由競争の範囲内といえ,不正競争とはならない。
 よって,本枝は不適切。

Point!
 平成17年改正により,退職後に,営業秘密を使用・開示する行為が,一定要件下刑事罰の対象となっている点も,あわせて注意しましょう。



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