H18-57-イ 特-準公知と先願主義


■ H18-57 枝(イ) ■   特-準公知と先願主義

<問題>
 甲が自らした発明イ,ロについて特許出願Aをした日後,Aの出願公開前に,乙が自らした発明イについて特許出願Bをした場合において,特許法第29条の2の規定(いわゆる拡大された範囲の先願)に関し,次の(イ)~(ニ)のうち,誤っているものは,いくつあるか。
 ただし,特許出願は,外国語書面出願でも国際出願に係るものでも実用新案登録に基づく特許出願でも,分割又は変更に係るものでもなく,特に文中に示した場合を除き,いかなる優先権の主張も伴わないものとする。


(イ)Bの出願の日後,甲がAの願書に添付した明細書,特許請求の範囲及び図面について補正をし,発明ロのみが当該補正後の明細書,特許請求の範囲又は図面に記載されることとなった。この場合,Aについて出願公開がされても,Bは,Aをいわゆる拡大された範囲の先願として特許法第29条の2の規定により拒絶されることはない。






<解答>
答え: × (特29条の2)

解説: 
 拡大された先願の地位を有するのは,「願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載された発明」,すなわち出願当初明細書等の範囲である(特29条の2)。かかる範囲が補正によって増減変更できる最大限の範囲だからである。本問では,発明イは補正により公開時明細書等には記載されていないものの,出願当初明細書等には記載されていた。したがって,後願Bは,特29条の2の規定により拒絶される。
 よって,本枝は誤り。


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H18-57-ロ 特-準公知と先願主義


■ H18-57 枝(ロ) ■   特-準公知と先願主義

<問題>
 甲が自らした発明イ,ロについて特許出願Aをした日後,Aの出願公開前に,乙が自らした発明イについて特許出願Bをした場合において,特許法第29条の2の規定(いわゆる拡大された範囲の先願)に関し,次の(イ)~(ニ)のうち,誤っているものは,いくつあるか。
 ただし,特許出願は,外国語書面出願でも国際出願に係るものでも実用新案登録に基づく特許出願でも,分割又は変更に係るものでもなく,特に文中に示した場合を除き,いかなる優先権の主張も伴わないものとする。


(ロ)Bの出願の日後,Aに係る特許を受ける権利を甲が乙に譲渡し,その旨を特許庁長官に届け出をし,その後,Aについて出願公開がされた。この場合,Bは,Aをいわゆる拡大された範囲の先願として特許法第29条の2の規定により拒絶されることはない。






<解答>
答え: × (特29条の2ただし書)

解説: 
 出願人同一の判断時は,後願の出願時である(特29条の2ただし書)。本問での特許を受ける権利の譲渡は,後願Bの出願後である。したがって,特29条の2の規定の適用を免れることはできない。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 特29条の2の趣旨にもかかわる新規発明公開代償の「公開」とは,出願公開のことではありません。出願という行為によって国家に新規な技術を公開してくれたと考え,国家は責務として出願を一般に公開しているという理論になります。そのため,準公知にした時期というのも出願公開時ではなく,潜在的に出願時に公知にしたと考えます。よって,出願人同一の判断時は後願出願時であるという帰結になるのです。



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H18-57-ハ 特-準公知と先願主義


■ H18-57 枝(ハ) ■   特-準公知と先願主義

<問題>
 甲が自らした発明イ,ロについて特許出願Aをした日後,Aの出願公開前に,乙が自らした発明イについて特許出願Bをした場合において,特許法第29条の2の規定(いわゆる拡大された範囲の先願)に関し,次の(イ)~(ニ)のうち,誤っているものは,いくつあるか。
 ただし,特許出願は,外国語書面出願でも国際出願に係るものでも実用新案登録に基づく特許出願でも,分割又は変更に係るものでもなく,特に文中に示した場合を除き,いかなる優先権の主張も伴わないものとする。


(ハ)Aについて出願公開がされていても,Aの出願の日から3年以内に出願審査の請求がされなかった場合,Bは,Aをいわゆる拡大された範囲の先願として特許法第29条の2の規定により拒絶されることはない。






<解答>
答え: × (特29条の2)

解説: 
 出願公開は,通常特許出願の日から1年6月後であり,Aの出願の日から3年以内には必ず公開されている。そして,特29条の2の適用要件はあくまでも,出願公開である。したがって,Bは,Aを拡大先願として拒絶される。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 先願の地位の場合には,取り下げられると当該地位を失う(特39条5項)こととの混同を狙った頻出問題です。



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H18-57-ニ 特-準公知と先願主義


■ H18-57 枝(ニ) ■   特-準公知と先願主義

<問題>
 甲が自らした発明イ,ロについて特許出願Aをした日後,Aの出願公開前に,乙が自らした発明イについて特許出願Bをした場合において,特許法第29条の2の規定(いわゆる拡大された範囲の先願)に関し,次の(イ)~(ニ)のうち,誤っているものは,いくつあるか。
 ただし,特許出願は,外国語書面出願でも国際出願に係るものでも実用新案登録に基づく特許出願でも,分割又は変更に係るものでもなく,特に文中に示した場合を除き,いかなる優先権の主張も伴わないものとする。


(ニ)Bの出願の日後,甲は,特許出願Aを基礎とする優先権の主張を伴って発明ロ及び自らした発明ハのみが明細書,特許請求の範囲又は図面に記載された特許出願Cをし,Cについて出願公開がされた。この場合,Bは,Aをいわゆる拡大された範囲の先願として特許法第29条の2の規定により拒絶される。
 ただし,Aを基礎とする優先権の主張は取り下げられておらず,Aについて出願審査の請求も,出願公開の請求もされていないものとする。






<解答>
答え: × (特41条3項)

解説: 
 国内優先権を主張すると,基礎出願と優先権主張出願の重複部分について,優先権主張出願が出願公開された時,基礎出願も出願公開擬制される(特41条3項)。先の出願に開示されているのに後願を排除できないのは不合理だからである。本問では,基礎出願Aと優先権主張出願Cの重複部分である発明ロについてのみ,先願Aは後願Bに対する拡大先願の地位を有する。しかし,本問の出願Bには発明イが記載されている。したがって,後願Bは,先願Aの存在を理由に特29条の2で拒絶されない。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 特41条2項を特29条の2との関係で言えば,国内優先権の両出願の重複部分は,拒絶される側としては遡及することを規定しています。これに対し,特41条3項を特29条の2との関係で言えば,国内優先権の両出願の重複部分は,拒絶する側として遡及すると規定しているのではなく,基礎出願が公開擬制されると規定している点に注意しましょう。



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