H18-31-1 商-審判


■ H18-31 枝1 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判に関し,次のうち,誤っているものは,どれか。
 ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。


1 商標登録がされた後において,当該商標権者が商標法第77条第3項において準用する特許法第25条の規定により商標権を享有することができない者になったことを理 由とする商標登録の無効の審判において,その商標登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは,当該商標権は,その商標登録を無効にすべき旨の審判の請求の登録の日から存在しなかったものとみなされる場合がある。






<解答>
答え:  (商46条1項4号・46条の2第2項)

解説: 
 いわゆる後発的無効理由に該当する場合は,商標権は,当該無効理由に該当するに至った時から存在しなかったものとみなす(商46条の2ただし書)。さらに,該当するに至った時を特定できないときは,商標権は,その商標登録を無効にする旨の審判の請求の登録の日から存在しなかったものとみなす(商46条の2第2項)。本問において,商標登録がされた後に準特25条の規定に違反した場合には,後発的無効理由(商46条1項4号)に該当する。したがって,商46条1項4号に該当するに至った時を特定できないときは,その商標登録を無効にする旨の審判の請求の登録の日から存在しなかったものとみなす。
 よって,本枝は正しい。


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H18-31-2 商-審判


■ H18-31 枝2 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判に関し,次のうち,誤っているものは,どれか。
 ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。


2 商標登録がされた後において,当該登録商標が国際機関を表示する標章であって経済産業大臣が指定するものと類似の商標に該当するものとなっているときは,その商標登録を無効にすることについて審判を請求することができる。






<解答>
答え:  (商46条1項5号)

解説: 
 商標登録後に,その商標登録が商4条1項1号~3号・5号・7号又は16号に該当するものとなっているときは,いわゆる後発的無効理由に該当するとして商標登録無効審判を請求することができる(商46条1項5号)。本問の「国際機関を表示する標章であって経済産業大臣が指定するものと類似の商標」は,商4条1項3号違反として後発的無効理由に該当する。
 よって,商標登録無効審判を請求できるため,本枝は正しい。



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H18-31-3 商-審判


■ H18-31 枝3 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判に関し,次のうち,誤っているものは,どれか。
 ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。


3 商標法第50条第1項に規定する商標登録の取消しの審判の請求人は,その審判の請求に係る指定商品が「りんご,みかん,ぶどう」からなる場合に,その審判を請求した後に指定商品「りんご」のみについて審判の請求を取り下げることはできない。






<解答>
答え:  (商56条2項,特155条3項 )

解説: 
 2以上の指定商品に係る商標登録の2以上の指定商品について商標登録無効審判を請求したときは,その請求は,指定商品ごとに取り下げることができる(商56条2項で準用する特155条3項)。しかしながら,不使用取消審判には,かかる規定は準用されていない。したがって本問でも,不使用取消審判の請求に係る指定商品が「りんご,みかん,ぶどう」からなる場合に,その審判を請求した後に指定商品「りんご」のみについて審判の請求を取り下げることはできない。よって,本枝は正しい。

Point!
 不使用取消審判の請求は,全体として1の事件を構成するものであり,被請求人はその請求に係る指定商品等のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明すればその商標登録の取消しを免れるものとされています(商50条2項)。したがって,不使用取消審判の請求人がその請求に係る指定商品等の範囲を自由に減縮することは請求の要旨を変更するものであり許されないということになります。
 この論点は,平成21年論文本試験(商標法)で出題されました。



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H18-31-4 商-審判


■ H18-31 枝4 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判に関し,次のうち,誤っているものは,どれか。
 ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。


4 商標法第50条第1項に規定する商標登録の取消しの審判の請求に係る登録商標が,ローマ字からなる場合において,商標権者が,その審判の請求前5月から継続して日本国内においてその請求に係る指定商品についてその登録商標を平仮名文字で表示した商標を使用していることを証明すれば,その商標登録はその審判により取り消されることはない。






<解答>
答え: × (商50条1項かっこ書)

解説: 
 本問では,不使用取消審判の請求前5月から継続して使用しているため,時期的には駆け込み使用に該当しない(商50条3項)。次に,商50条でいう登録商標の使用には,登録商標の平仮名,片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標を含む(商50条1項かっこ書)。本問においては,ローマ字からなる登録商標を平仮名文字で表示した商標を使用しているとあるが,これらが相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生じるか否かは不明である。
 よって,本枝は誤り。



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H18-31-5 商-審判


■ H18-31 枝5 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判に関し,次のうち,誤っているものは,どれか。
 ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。


5 商標権者が故意に指定商品についての登録商標に類似する商標の使用であって他人の業務に係る役務と混同を生ずるものをしたときは,何人も,商標法第51条第1項に規定する商標登録の取消しの審判を請求することができるが,当該商標の使用の事実がなくなった日から5年を経過した後は,その審判の請求をすることはできない。






<解答>
答え:  (商51条,商52条)

解説: 
 商標権者が故意に禁止権の範囲で使用を行い,商品の品質の誤認又は他人の業務に係る商品と混同を生ずるものをしたときは,何人も,不正使用取消審判を請求できる(商51条)。この審判は,商標権者の当該商標の使用の事実がなくなった日から5年を経過した後は,請求することができない(商52条)。5年以上経過すれば,その後の正当な使用によって信用が当該商標に蓄積され,それを5年以上経過してから取り消すのは,妥当ではないからである。
 よって,前段,後段とも条文の通りであり,本枝は正しい。



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H17-46-1 商-審判


■ H17-46 枝1 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判及び登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

1 審判の請求に係る指定商品を互いに類似しない商品「薬剤」及び「被服」とする不使用による商標登録の取消しの審判(商標法第50条第1項)においては,被請求人が,「薬剤」について医薬品の製造が国に許可されていないとして,その登録商標の使用をしていない正当な理由を明らかにしたとしても,「被服」についての登録商標の使用又は登録商標の不使用の正当理由を明らかにしない限り,「被服」に係る商標登録の取消しは免れない。






<解答>
答え: × (商50条2項)

解説: 
 不使用取消審判の請求があった場合には,商標権者等がその請求に係る指定商品等のいずれかについての登録商標の使用を証明しない限り,その指定商品等に係る商標登録の取消しを免れない。ただし,その指定商品等についてその登録商標の使用をしていないことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにしたときは,商標登録の取消しを免れる(商50条2項)。すなわち,請求に係る指定商品等のいずれかについて正当な理由があることを被請求人が明らかにすれば,その不使用取消審判の請求に係る全ての指定商品等に係る商標登録の取消しを免れる。
 本問では,「薬剤」について正当な理由を明らかにしているため,審判の請求に係る指定商品「薬剤」・「被服」両者について商標登録の取消しを免れる。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 被請求人が使用の事実を証明する場合に,取消請求に係る指定商品又は指定商品のいずれかについての使用の事実を証明すれば足ります。被請求人が使用の事実を証明する場合に,取消請求にかかる指定商品の全てについて使用の事実を証明しなければならないこととすれば,その証明に要する手数が大変になるだけではなく,審判の迅速な処理も困難となるからです。



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H17-46-2 商-審判


■ H17-46 枝2 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判及び登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

2 指定商品が「a」,「b」及び「c」である登録商標について,審判の請求に係る指定商品を「a」及び「b」とする不使用による商標登録の取消しの審判(商標法第50条第1項)が請求された場合において,その審判の係属中に,「a」及び「b」についての商標権の放棄による商標権の消滅の登録があったときは,その請求は,不適法な審判の請求として,審決をもって却下される。






<解答>
答え: × (商54条2項)

解説: 
 不使用取消審判により商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは,商標権は,当該審判の請求の登録の日に消滅したものとみなす(商54条2項)。これに対して,放棄による消滅の場合は,将来効であり,放棄したときから商標権が消滅したものとみなされる。したがって,商標権を放棄したとしても,権利の存続した期間が残っているので,審決をもって却下されることはない。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 本問では,将来効の放棄が問題となったため,複数請求項として出題する実益はありませんでした。



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H17-46-3 商-審判


■ H17-46 枝3 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判及び登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

3 登録防護標章が,パリ条約の同盟国において商標に関する権利を有する者甲の当該権利に係る商標に類似する標章であって,当該権利に係る商品に類似する商品を指定商品とするものであり,かつ,その防護標章登録出願が,正当な理由がないのに,甲の承諾を得ないでその代理人によってされたものであっても,甲は,その防護標章登録を取り消すことについて,審判を請求することができない場合がある。






<解答>
答え:  (商53条の3)

解説: 
 商53条の2の取消審判は,商68条4項で防護標章登録に準用されている。しかしながら,当該審判は商標権の設定登録の日から5年を経過した後は,請求することができない(商53条の3)。
 よって,甲は,除斥期間を経過した後は審判を請求することができないため,本枝は正しい。



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H17-46-4 商-審判


■ H17-46 枝4 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判及び登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

4 商標法第4条第1項第16号に該当することを理由とする登録異議の申立てにおいては,商標権者は,取消理由の通知において指定された期間内であれば,その取消理由を解消するために,指定商品の要旨を変更しない範囲内で補正をすることができる。






<解答>
答え: × (商43条の12)

解説: 
 取消理由の通知において指定された期間であっても,商標権者は指定商品に関する補正や訂正を行うことはできない。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 商標法では,意見書提出の際に訂正の請求を認めていません。なぜなら,特許では,1つの請求項の内容を権利拡張のない範囲内で訂正する場合,その訂正の方法は種々考えられ,訂正の方法により権利範囲の広さも変わりうることから,特許庁が権利者の意図に関係なく職権で訂正することは適当でないのに対して,商標の場合は指定商品・役務の中の不適当な部分のみを特許庁が職権によって取消しとすることが可能であるからです。



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H17-46-5 商-審判


■ H17-46 枝5 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判及び登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

5 商標登録された後において,登録商標が外国の国旗と類似の商標に該当するものとなっていることを理由とする商標登録の無効の審判(商標法第46条第1項)においては,その商標登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは,当該商標権は,その後消滅する。






<解答>
答え: × (商46条の2第1項ただし書)

解説: 
 いわゆる後発的無効理由に該当する場合は,商標権は,当該後発的無効理由に該当するに至った時から存在しなかったものとみなす(商46条の2第1項ただし書)。ただし,該当するに至った時を特定できないときは,商標権は,その商標登録を無効にする旨の審判の請求の登録の日から存在しなかったものとみなす(商46条の2第2項)。したがって,いずれの場合も,商標登録無効審判においては「その後」商標権が存在しなかったものとみなされる場合はない。
 本問においても,登録商標が外国の国旗と類似の商標に該当するものとなった場合には,後発的無効理由(商4条1項1号)に該当するが,「その後」商標権が消滅する場合はない。
 よって,本枝は誤り。



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H16-14-イ 商-審判


■ H16-14 枝(イ) ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次の(イ)~(ホ)のうち,正しいものは,いくつあるか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

(イ) 使用権者の不正使用による商標登録の取消しの審判(商標法第53条第1項)の審決があった後,その審判の請求を取り下げたときは,その審判の請求人は,同一の事実及び同一の証拠に基づいてその審判を請求することができる。






<解答>
答え:  (商56条で準用する特167条)

解説: 
 何人も,特許無効審判又は延長登録無効審判の確定審決の登録があったときは,同一の事実及び同一の証拠に基づいてその審判を請求することができない(特167条)。
 したがって,審決があった後でも,審決確定前にその審判の請求を取り下げた時は,同条の一時不再理効が発生せず,その審判の請求人は,同一の事実及び同一の証拠に基づいてその審判を請求することができる。
 よって,本枝は正しい。

Point!
 本条が確定審決の登録があった時点で区切ったのは,それによって一般の第三者がその事実を知ることができると考えたからです。したがって,乙が甲の特許権について,それが後願であることを理由として無効審判を請求した後,その確定審決の登録の前に,丙が甲の特許権について後願を理由とする無効審判を請求することは認めらます。
 また,この場合に,一方の無効審判の棄却審決が確定し登録されても,他方の無効審判の請求は不適法として審決却下(特135条)されることはありません。他方の請求人が自己の固有の利益のために追行してきた手続を無に帰せしめ不合理だからです(最判平12・1・27)。



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H16-14-ロ 商-審判


■ H16-14 枝(ロ) ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次の(イ)~(ホ)のうち,正しいものは,いくつあるか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

(ロ) 登録異議の申立ての審理においては,審判官は,その申立てがされていない指定商品又は指定役務についても,相当の期間を指定して,意見書を提出する機会を与えた場合,商標登録を取り消すべき旨の決定をすることができる。






<解答>
答え: × (商43条の9第2項)

解説: 
 登録異議の申立てについての審理においては,登録異議の申立てがされていない指定商品又は指定役務については,審理することができない(商43条の9第2項)。申立ての対象となっていない指定商品等についてまで職権により審理を行えることとすると,いたずらに商標権者の地位を不安定にするおそれがあるからである。
 よって,本枝は誤り。


Point!
 登録異議の申立てについての審理においては,申し立てない理由については,職権で審理することができます(商43条の9第1項)。ただし,無効審判の審理の際と異なり,当事者等に意見を申し立てる機会を与える必要はない点に注意しましょう(商56条1項で準用する特153条2項参照)。



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H16-14-ハ 商-審判


■ H16-14 枝(ハ) ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次の(イ)~(ホ)のうち,正しいものは,いくつあるか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

(ハ) 「a」及び「b」を指定商品とする登録商標イについて,「a」についての使用許諾を受けた通常使用権者が,「b」についてイの使用をしたことにより,他人の業務に係る商品と混同を生じさせたとしても,当該商標登録が,使用権者の不正使用による商標登録の取消し審判(商標法第53条第1項)により取り消される場合はない。






<解答>
答え: × (商53条1項)

解説: 
 何人も,使用権者が専用権及び禁止権の範囲で商標を使用し,商品の品質等の誤認又は他人の業務に係る商品等と混同を生ずるものをしたときは,使用権者の不正使用取消審判を請求することができる(商53条1項)。
 ここで,本審判は,使用権者の不正使用につき,商標権者に監督責任を問うものであるため,使用権者が使用許諾の範囲内で使用しているか否かは審判請求の要件とはならない。
 本問では,通常使用権者が,指定商品「b」について登録商標イの使用,すなわち専用権の範囲で他人の業務に係る商品と混同を生じさせているため,当該取消審判(商53条1項)により取り消されうる。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 商53条の取消審判は,商標権の専用権・禁止権の範囲内であることが要件であり,使用許諾された範囲内か否かは問題とはなりません。ただし,使用権者が使用許諾された範囲内で使用していないということは,商標権者は簡単に認識しうることなので,「相当の注意」をしたといえる可能性は低いということになります。
 本問は,理解力を問うのに良い問題であり,論文式試験の論点として出題されうると考えられます。適用範囲・適用除外・効果の全てが,商標権者の監督義務違反という趣旨から導かれます。商53条の制度趣旨を使用権者の正当使用義務違反と考えると,規定を統一的に理解できなくなるので気をつけましょう。



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H16-14-ニ 商-審判


■ H16-14 枝(ニ) ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次の(イ)~(ホ)のうち,正しいものは,いくつあるか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

(ニ) 不使用を理由とした商標登録の取消しの審判の請求に係る登録商標がローマ字からなる場合において,商標権者が,いわゆる駆け込み使用でなく,その審判の請求の登録前3年以内に日本国内において,その請求に係る指定商品について当該登録商標を片仮名に変更した商標を使用していたことを証明しても,その商標登録は,当該審判により取り消される場合がある。






<解答>
答え:  (商50条1項かっこ書)

解説: 
 商50条でいう登録商標の使用には,登録商標の平仮名,片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標を含む(商50条1項かっこ書)。
 本問においては,ローマ字からなる登録商標を片仮名文字で表示した商標を使用しているが,これらが相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生じるか否かは不明である。
 したがって,商50条でいう登録商標の使用とは認められず,その商標登録は,当該審判により取り消される場合がある。
 よって,本枝は正しい。

Point!
 商50条でいう登録商標の使用には,「書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標,平仮名,片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標,外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標を含む」とされています。
 ただし,この社会通念上同一の商標は,商50条1項かっこ書に「以下この条において同じ」とあることから,不使用取消審判(商50条1項)においては専用権の範囲内の使用とされても,不正使用取消審判(商51条1項)では,禁止権の範囲内の使用とされるものです。そのため,論文式試験では,あてはめの際に間違わないように注意が必要です。



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H16-14-ホ 商-審判


■ H16-14 枝(ホ) ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次の(イ)~(ホ)のうち,正しいものは,いくつあるか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

(ホ) 商標登録がされた後において,その登録商標が地方公共団体又はその機関を表示する標章であって著名なものと同一又は類似のものとなったときは,そのことを理由として,その商標登録を無効にすることについて審判を請求することができる。






<解答>
答え: × (商46条1項5号)

解説: 
 商標登録無効審判における,商標登録後のいわゆる後発的無効理由に該当するのは,その商標登録が商4条1項1号~3号・5号・7号又は16号に該当するものとなっているときである(商46条1項5号)。
 本問の登録商標が地方公共団体又はその機関を表示する標章であって著名なものと同一又は類似のものは,商4条1項6号に該当するものであるため,後発的無効理由には該当しない。
 よって,本枝は誤り。



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H15-59-1 商-審判


■ H15-59 枝1 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

1 商標登録がされた後に,当該商標権者が商標法第77条第3項において準用する特許法第25条の規定により商標権を享有することができない者となった場合においても,その時点から5年を経過した後は,そのことを理由として,その商標登録を無効にすることについて審判を請求することはできない。






<解答>
答え: × (商46条1項4号,商47条)

解説: 
 無効審判は,原則として,商標権の設定登録後であればいつでも請求することができる(商46条1項)。しかし,除斥期間の適用がある無効理由を根拠とする無効審判は,設定登録の日から5年を経過した後は請求することができない(商47条)。既存の法律関係を尊重するためである。
 本問の,「準特25条の規定により商標権を享有することができない者となった場合」の無効理由は商46条1項4号に該当するが,当該無効理由については除斥期間の適用はない(商47条)。
 したがって,本問では,原則通り,商標権の設定登録後であればいつでも無効審判を請求することができることとなる。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 除斥期間を適用の有無は,その無効理由が公益的な見地から既存の法律状態を覆してまでも無効とすべきものであるかどうかという基準で判断されています。



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H15-59-2 商-審判


■ H15-59 枝2 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

2 登録異議の申立てをすることができる期間の経過後であっても,その申立ての理由及び必要な証拠の表示について,要旨の変更となるような補正をすることができる場合がある。






<解答>
答え:  (商43条の4第2項ただし書)

解説: 
 登録異議申立書の補正は,その要旨を変更するものであってはならない。迅速な審理の妨げとなるからである。ただし,登録異議の申立てをすることができる期間の経過後30日を経過するまでに登録異議の申立ての理由及び必要な証拠の表示についてする補正については,要旨を変更するものであっても認められる(商42条の4第2項)。異議申立てに必要な証拠の準備をすることを考慮したものである。
 よって,本枝は正しい。



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H15-59-3 商-審判


■ H15-59 枝3 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

3 商品「a」を指定商品とする登録商標イに係る商標権者が,故意にその指定商品に類似しない商品「b」にイを使用した結果,他人の業務に係る商品と混同を生ずるものとなったときは,当該商標登録を取り消すことについて審判(商標法第51条)を請求することができる場合がある。






<解答>
答え: × (商51条)

解説: 
 商51条の取消審判は,商標権者が故意に指定商品等に類似する商品等についての使用をしたとき請求することができるのであって,非類似の商品についての使用は,たとえその使用によって他人の業務に係る商品と混同を生じさせたとしても本審判の対象外である。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 非類似の範囲についてはもはやその登録商標と何らの関係もなく,登録商標と関連づけられない商標の使用にまで干渉されるいわれはないからです。



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H15-59-4 商-審判


■ H15-59 枝4 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

4 防護標章登録の無効の審判は,防護標章登録に基づく権利の消滅後には請求することができない。






<解答>
答え: × (商68条4項で準用する商46条2項)

解説: 
 防護標章登録の無効の審判は,防護標章登録に基づく権利の消滅後においても,請求することができる(商68条4項で準用する商46条2項)。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 防護標章登録に基づく権利の消滅後であっても,商標権を侵害(商67条1号)したとして,不法行為に基づく損害賠償の請求(民709条)をされた場合に,防御手段として無効審判を請求する実益があります。



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H15-59-5 商-審判


■ H15-59 枝5 ■   商-審判

<問題>
 商標の審判,登録異議の申立てに関し,次のうち,正しいものは,どれか。ただし,マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

5 登録異議の申立てをすることができるのは,商標権設定の登録の日から2月以内である。






<解答>
答え: × (商43条の2柱書前段)

解説: 
 何人も商標掲載公報の発行の日から2月以内に限り,登録異議の申立てをすることができる(商43条の2柱書前段)。
 よって,本枝は誤り。

Point!
 登録異議申立ては,一般公衆に知らしめたうえで,異議を申し立てる機会を認める制度だから商標掲載公報の発行の日からカウントする必要があります。



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